スケットダンス71話はどうかしてる
スケットダンス71話は
さるかに合戦
ダンテの演歌
の2本立てのお話でした。
猿蟹ではキャラクターがそれぞれ擬人化して童話に沿った話を展開させていきますが、カニが有志を募って作戦会議をする所がメインになっています。
擬人化といっても元々人間のキャラが扮している訳なのでおかしな点があり、そこを重点的に攻めていく笑いの取り方です。
はじめに栗でかぶり物のコスプレで小さくなっている。これはジャブ。ちなみにドヤ顔集中線ボケのテンドン付き。
次に出てくる蜂はエッチな店を連想させるようなコスプレで蜂なのにデカイ。まあデカくないと女性的なラインが出せないのだけど栗は小さくなっていたのに蜂で既出の法則を早くも崩している。蜂は針を使うと自身が死ぬので針を使うことは渋るという生物学的リアリズムを童話に持ち込むシュールさを抱えたボケが良かった。
次は臼だけどこの無生物が蟹の復讐に加担してくるというおとぎ話にある矛盾が既にツッコミ所である上に人間が仮装していることでその違和感が浮き彫りになっている。臼それ自身も自分にできることとして餅つきとしか言わない。なぜ協力できると思ったのか。役に立たないという語気で蟹にもさんざん臼と呼ばれてそれ自体はおかしなことでは無いはずなのに声優の力もあって臼という単語が何故か笑えるワードにまで化学反応していった。
最後に控えるのが牛糞である。猿蟹の話に牛糞がでてきたか曖昧なのが脚本の味を損なっていてもったいなく思うが、無生物どころの話でもなくコスプレにもなっていない全身タイツの男が何者なのかというオチが、はじめから牛糞と分かっていなかったために良いオチとして機能していた。ここでも蟹からうんこと連呼されて卑屈になっている牛糞との力関係がコミカルに描けていた。
まあそんな脚本も面白かったんだけど、びっくりしたのは作画の遊びっぷりで、いつも以上に動きが大袈裟でデフォルメの幅も大きい。顔を大きくして怒鳴る少ないコマの一瞬でユバーバの顔になったり、サウナで視聴者に向かって話すメタ的なシーンではほとんど止まらずに動いていたりだ。ちなみにさっきの蜂といいサウナでタオル一枚の女子高生といい色気的なサービスシーンもあったことも71話が素晴らしいことの理由の一つだ。
脚本 ふでやすかずゆき
コンテ 演出 吉原達矢
エフェクト作画監督 新井淳
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