« のど飴 | Main | 大森コンテ »

June 21, 2010

プロデューサーズを見た

“上演のために出資金を集め、興行的に成功すれば配当金を払うシステムを逆手にとって失敗確実な作品を作り、出資金をごっそりわが物にできるのだ。”

ということで「プロデューサーズ」という映画をNHKで見ました。
やっぱりミュージカルって好きだな。って思ったのは音楽の効果が映像と密接に関係していて、普通の映画だったらBGMは出演者とは無縁のものになっていることが多いのに対して、ミュージカルの出演者はBGMをベースに動くし、むしろ出演者がBGMを作っているという相互関係や、その一体感がひとつの映像作品としてまとまっていて魅力を感じるから。

映像作品と言うのは字だけ見ると視覚部分の説明にしかなっていないけど、映像作品にとって大切な部分というのはシナリオの台詞を読む声と、裏に流れる音楽と、それらを支配する時間だと考えます。

 第二に、ミュージカルのノリが好き。なぜかミュージカルって整合性が取れてなくても問題としてない場面が多い。まあ前提としていきなり歌いだす訳だからその状況がもう不自然でもある。
例えばこの映画で"break a leg"と言った直後に本当に足を折ってショーに出られなくなる場面があります。そして代役を採用したことが災いしてストーリーが進むのです。そういう都合のよさも全部、音楽の流れに乗せてノリで済ませてしまう。そうした勢いで押す都合主義を認めてくれる包容力がミュージカルにはあります。

付け加えるとそのフィクション性が作品を作られた作品として、演出を意図された演出として確立しているので、とてもアートに見える。

 最後にストーリーの話をすると
金もうけのために絶対に失敗するミュージカルを作ろうとする話なのですが
まあ失敗する訳もなく、そこの期待は裏切りません。
そんな分かりやすさも素晴らしく機能している。

明日はムーランルージュをやるらしい。

| |

« のど飴 | Main | 大森コンテ »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)




TrackBack


Listed below are links to weblogs that reference プロデューサーズを見た:

« のど飴 | Main | 大森コンテ »