大胆にも宇宙世紀以外のガンダムだけで構成されたGジェネレーション
それで成立するくらいガンダムの歴史は深い
以前には宇宙世紀だけのGジェネが既に2作出ていて、今作はその対の存在ともいえるが
クロスレイズが取り扱うのはアナザーの中から厳選された4作だけとなっている
その4作品とは
ガンダムW (AC)
ガンダムSEED (CE)
ガンダム00 (AD)
オルフェンズ (PD)
ちなみに初回特典として使用可能になるのが宇宙世紀(UC)出身のシスクードという、いきなりコンセプトぶち壊しなのだが、
それはモノアイガンダムズのゲームそのものも初回特典で付いていたからだ。
DLC導入後はタイトル画面が変わった
「SDガンダム Gジェネレーション クロスレイズ」
g generation cross rays
PS4/switch/steam 発売日:2019年11月28日 プラチナムエディション:2021年3月25日 最新アップデート:1.63(2020年9月3日) |
開発会社:トムクリエイト(宮城チーフD/上瀧D)
ジャンル:シミュレーションRPG
ユニット数 プロフィール登録ユニット数:534=(493+DLC41) *変形差分はプロフィールページで別カウントされてない SFS3 WS97 純粋生産可能ユニット数:453=(417+DLC36)
ステージ数:82+DLC5 ステージセレクト制
セーブ箇所:1つ (オートセーブ) 中断セーブ箇所は11個
難易度選択:NORMAL/HARD/EXTRA/HELL/INFERNO (最初に選べるのは下から3つ)
インストールデータ量 (パッケージ版) ps4版:50GB |
拡張要素: PS4/steamのみ自前BGMフォルダの利用が可能 派遣ミッションはオンライン接続が必要
有料DLC ・追加派遣15種類 (セット販売だと3200円) ・エキスパンションモード (900円)
関連書籍にシリアルコード (後に無料配布された) ・ユニットデータガイド (派遣) ・コンプリートガイド (派遣) ・Gユニット ガリアレスト1巻 (ユニット) |
資料価値 3
クリア時間 4
クリア難度 2
コンプ難度 3+
好き度 3+
・ゲームオリジナルのメカに関しては、キャリーベースのデザインが変更され、オリジナルSFSのフライターとトレイターが登場したくらい。ただしSFSは戦闘アニメに反映されない。
新規オリジナルキャラクターなし。
アニメ化されていない外伝作品のキャラにボイスが付与されたこともトピックのひとつ。補足としてGユニットの声優交代とフォンのボイスはover worldで果たされている。今作でキャスティングされたのはフォン以外のダブルオー外伝キャラと月鋼のキャラが主になる。
DLCを含めるとシグにボイスが付与されたのも、このタイミングでまさかという事態だったし、ガンダムXのブルーレイ特典で描かれた成長したガロードをいち早く採用しているのも目新しい点だ。
あとELSクアンタの武装はこのゲームの為に海老川氏により設定されたのが本人twitterで明かされている。
・ファイナルステージ「甦りし伝説」のクリアまで100時間
この時間はステージ中の時間を自分で測ったもので、実際は編成やら派遣やらにも時間を使っていたからゲーム内記録を見ると115時間経過していた。
原作再現のストーリーパートは やや長めなので、じっくり見ていると時間を使う。
クリア時のユニットレベルは45付近で、ラスボスは連携の一撃で倒せた。
・同じステージは通わずにストレートに進んで余裕の難易度
とはいえゲストユニットが撃破されることによるゲームオーバーは数回経験済みである。
何度か遭遇するシャトルを護衛するシーンには毎度ハラハラさせられる。
しかし自軍が関与できるマップに限れば、緊張感があるのは最初の20ステージくらいまでだった。それ以降は脳死作業と化す。
今作ではキャラクターの成長が与ダメにも被ダメにも影響するので中盤以降のゲームバランスは崩壊していた。
育てたユニットは1機でも撃破されるとストレスになるゲームなので一概に悪いとは言えないけど。
・トロコンまでに掛かった時間は150時間
最後まで残ったのは「ユニットレベル75以上」で、特にそのトロフィーを狙っていたわけではないのでLV上げに集中すればもっと早くに取得することはできただろう。
他に狙って取得するトロフィーとしては、全クエストの達成が条件のものがある。クエストとは『数ターン以内に〇〇で〇〇を倒せ』のような課題で、中には敵ユニットが支援を使ってくるかどうかで難易度が変わってくるものもあるので素直に最低難易度で挑んだ方が精神衛生上の都合が良い。
エキスパンションのDLCを導入すると新たな難易度とクエストが追加される。
その場合の最終的な関門はインフェルノ90以上の真の最終ステージの敵を全滅するというクエストになる。
レベル上限が一桁増えるため、クリアするには長時間のレベル上げをする必要があるので根気は必要。だがそれが難しさとは直結しない。
350時間で達成したが、良い時間の使い方とは言えない。
・自分の好きなキャラとMSを揃えて戦うことができる部隊育成ゲーム
Gジェネレーションがそういうゲームなのは間違いない。その観点でいうと登場作品の幅が極端に狭まったことで自由度が減ったのは欠点といえるが実は選択できるユニットの数は前作ジェネシスと同等数に達している。
その500付近という数字をボーダーに設定してしまったのか、わざわざ4作品に絞ったにも関わらず、まだMSVや派生作品から出せるMSがいるのに出していないMSを多く残した状態になっている。例えばアストレイシリーズはXアストレイまでがシナリオ収録で、デスティニーアストレイ、デルタアストレイ、フレームアストレイズ、VSアストレイは選抜されたメインメカ(キャラ)しかいないので物足りなさがある。
GジェネポータブルにはいたMSがいなくなっているのも不満点のひとつになってしまう。
これを擁護するならジェネシスにいたユニットは一切登場しないわけで、約500体全てが新規作成である。それらのモデリングとモーションを用意しなければいけないのがPSP時代とは比較にならない労力なのは間違いない。
本作ではメメントモリのような巨大オブジェクトやピラー破片のような非戦闘ユニットには戦闘アニメ用のグラフィックが用意されておらず、戦闘はマップ上で簡易に済まされる。それが許されるなら戦闘アニメが見られないマイナーMSを満載するのも、叩かれる前提の手段のひとつだった。無責任だとは思うけどグラフィックに関してのMODを許容するとかして各自補完してもらって解決にならないかなぁ。
ゲーム本編で登場する作品数は4つだけという制限になっているが、ボリュームに関しての不満はなかった。そしてDLCとはいえGガンダム~AGEといった作品も収録してくれているのは嬉しいこと。これらはいるだけ参戦という扱いなのだが、ストーリー付きにしてしまうとボリュームが膨大になって逆にしんどいだろうことは想像できて、もしくは現実的なプランとして中途半端なダイジェストにされていたかもしれないから、それに比べればマシなはず。
いい意味でも悪い意味でもキャラゲーだと思うのはゲーム部分のぬるさから感じる。難易度が選択できることを考慮してもシミュレーションゲームとしては面白くない。部隊が整っていくとプレイヤーの一方的な蹂躙になって、最終的にそうなるのはいいが、そうなる段階があまりに早かった。
これは、キャラスキル、キャラアビリティ、OPパーツの充実によりプレイヤー側ばかりに強化要素が備わっているからではないかと思う。流石にCPUが戦艦連携を使ってきたら怒ってたけども。あとCPUはマップ間移動した後に攻撃してこない縛りもしているし、なにかとハンデをしょってくれている。そんな訳で消化試合が続くのが辛かった点。
クロスレイズから登場した目新しい新システムが、まさに今触れた連携と、もうひとつが派遣だ。
このどちらも公式チートと呼んで差し支えないもので、ゲームとしてのバランスを破綻させた。連携は単純に威力が高すぎるのと、派遣はゲームプレイをしなくても経験値が得られて部隊が強くなっていくというもの。どちらも大変便利なので大いに活用させてもらった御蔭で快適なゲームプレイとなったことは隠さないでおく。
戦闘以外のもうひとつの側面にMS収集という遊びがあるのもGジェネの良い所だ。
いろんなMSが使えて楽しいし、戦闘アニメは動きの工数が多くて手の込んだアクションがほんとに多い。カメラ自体のアニメによってスピード感が出ているし外連味のある宇宙世紀外の作風にマッチしている。撃破演出に挟んである小ネタを見つけるのも楽しみのひとつになるはずだ。
ただしそのMSを集める手段として、MSをレベルアップさせて新しい機体に発展させていくというのは形として残っているけど、その系統図に特に工夫はない。1周する前に図鑑が完成してしまうので拍子抜けしてしまう。
設計の存在感も薄かったし、捕獲の存在感も薄かった。もしかしたら利用する必要もないかもしれない。適当にレベルだけ上げてればなんとかなってしまって、その辺の思い出や苦労が無い。
図鑑が埋まるのが楽しい反面、図鑑が出来てしまうと、その後のモチベーションが下がるという問題があるので、あまりに簡単に埋まってしまうのもどうかと思う。
あとインパルスのシルエットは換装による1機扱いなのに、ザクのウィザードは開発が必要な別機体扱いという仕様が不思議だった。専用機に変化する都合?
ストーリーを追っていく会話デモのパートは丁寧。
戦闘以外の描写を怠りなく補足してくれていて話の流れが理解しやすかった。特に月鋼が面白そうだったので原作を読んでみようという気になった。それに月鋼はメインテーマのBGMもかっこよかった。Gジェネシリーズはゲーム発の曲が定番化することが多くて、クロスボーンもそのひとつである。
全体を通してもBGMが良かった反面、タイトル画面で流れる主題歌は虚を突かれることはあっても印象は良くなかったね・・。自分はプレミアムサウンド版でしかプレイしてないけど、こっちでは戦闘やイベントで原作の歌が流れるようになる。その時の音源は1曲フルではなく、1番が無限ループするように加工されている。実際にプレイすると同じ歌いまわしを短時間で耳にする頻度が高くて良い仕様とは思えなかった部分がある。
その他細かい感想として
ムービーカットシーンは戦闘アニメのグラフィックと同レベルで特別感が無かった。
ターン頭にオートセーブする仕様が悪さをして、ゲームオーバー時にリトライを選択すると1ターン目で上書きセーブされてしまい後戻りできなくなってしまう。ここではロードを選択しなければいけない。
8枠あるアビリティ構成を考えるのが少し楽しい
しかし狙ったアビリティの入手には時間が掛かりすぎることや付け替え不可能な点に不便さがある
難易度HELLで入手できるアビリティが2択になり、50%を引くまで消化試合のようなステージを繰り返さなければいけないのが辛い
遊撃グループには出撃機数の制限があるので使いづらい
ぬるかった戦闘の難易度もインフェルノに挑戦するとなると一変した。敵との能力差が極端にある状態でスタートするので、いつになったら追いつくんだという絶望感が味わえる。
それすら最終的には楽になっていくのだが、時間が余ってる人にしかおすすめできない
被撃破時は装備しているOPパーツごと消失
初期キャラであるケイ、サダニは整備の初期値だけ高いが成長値が低いし、同じくルナ、ジュウゾーも通信が伸びない、ニキ、デボネラの補佐が伸びないなど成長タイプにプロフィールと祖語のあるキャラが目につく
それに伴って同じキャラでも後期より前期版の方がクルーとして有能であるケースが頻発している
容姿変更のシステムが欲しかった。
ここのチャレンジ運要素強すぎた
ダブルオーの派生先を見分けられるか?
未開発だとシルエット状態の顔アップなので全く判別がつかない